恋するふたりに、雨がよく似合う。
台風16号の影響で雨が降っています。風も少し出てきたようです。
今日は「有楽町」の散策をするつもりでしたが、台風来襲ということで、中止になりました。
♪あなたを待てば雨が降る♪
「有楽町」を歩く当たって、フランク永井の「有楽町で逢いましょう」は一つのテーマでした。
むかしむかしまだ若かりし頃のことですが、その「有楽町で逢いましょう」をきっかけにして、歌謡曲における「恋愛と雨」といった話し合いをしたこと思い出しました。
その時雨の歌謡曲を集めました。「雨の歌」はとても多いです。それもほとんどが「恋愛」の歌です。
雨が降っています。自分にとって昔なつかしい「雨の歌謡曲」を思い出してみることにします。
▼まず、「有楽町で逢いましょう」。昭和32年(1957)の歌です。
作詞:佐伯孝夫、作曲:吉田正、唄:フランク永井
♪あなたを待てば雨が降る ♪濡れて来ぬかと気にかかる
雨がムードを盛り上げます。
▼昭和34年(1957)の水原弘が歌った「黄昏のビギン」。
この歌は、ちあきなおみのカバーでさらに有名になりました。
作詞:永 六輔、作曲:中村八大、唄:水原 弘
いきなり「雨」が出て来ます。
♪雨に濡れてた たそがれの街 ♪あなたと逢った 初めての夜 ♪ふたりの肩に 銀色の雨
▼昭和35年(1960)に、「アカシアの雨がやむとき」。
作詞:水木かおる、作曲:藤原秀行、唄:西田佐知子
♪アカシアの雨にうたれて ♪このまま死んでしまいたい ♪夜が明ける 日がのぼる
♪朝の光りのその中で ♪冷たくなったわたしを見つけて ♪あの人は
♪涙を流してくれるでしょうか
発表年を調べていて、wikipediaを見ると、次の文章がありました。
「アカシアの雨がやむとき」が支持された背景として、「日米安保闘争」と関連付けて語られることが多くある。
その中身とは、1960年1月の『日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約』調印を発端とした安保闘争後、反対運動の成果ゼロという結果に疲れた若者たちが西田佐知子の乾いたボーカルと廃頽的な詞に共鳴し、歌われたことで広まっていった、というものである」
1960年代はそういう時代でした。
▼昭和41年(1966)「夢は夜ひらく」
作詞:中村泰士、富田清吾、作曲:曾根幸明 唄:園まり
♪雨が降るから 逢えないの ♪来ないあなたは 野暮な人 ♪ぬれてみたいわ 二人なら ♪夢は夜ひらく
(昭和45年(1970)の藤圭子の「夢は夜ひらく」には雨は降っていません)
▼昭和41年(1966)橋幸夫 の「雨の中の二人 」があります。
作詞:宮川哲夫 作曲:利根一郎 唄:橋幸夫
♪雨が小粒の真珠なら 恋はピンクのバラの花 ♪肩を寄せ合う小さな傘が 若いこころを燃えさせる ♪別れたくないふたりなら 濡れてゆこうよ 何処までも
(橋幸夫とは同年輩です。先日2年後に引退の宣言をしました。)
▼昭和46年(1971)「雨の御堂筋」
作詞:林春生、作曲:The Ventures 唄:欧陽菲菲
♪小ぬか雨降る 御堂筋 ♪こころ変りな 夜の雨 ♪あなた あなたは何処よ ♪あなたをたずねて 南へ歩く
(この唄が流行っているころ、大阪にいました)
▼昭和55年(1980)「雨の慕情」
作詞:阿久悠、作曲:浜圭介、唄:八代亜紀
♪心が忘れた あのひとも ♪膝が重さを 覚えてる ♪煙草プカリと ふかしてた♪憎い 恋しい 憎い 恋しい♪めぐりめぐって 今は恋しい ♪雨雨ふれふれ もっとふれ ♪私のいいひと つれて来い
イイですね。阿久悠の作詞の曲はとても好きでした。
歌謡曲への興味も、このあたりからしだいに薄らいで行ったように思います。